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D103九州植木口激戦図

きうしううゑきぐちげきせんのづ


早川松山                  国立国会図書館 蔵

 


御届明治十年四月十日

出板人 小林鉄次郎 通二丁目四番地

画工  早川徳之助 本郷東竹町四十番地

右図 村田三介 一隊大将 桐野利秋

中図 肥後助左エ門 参謀 野津少将

左図 前原一格

 

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国会図書館蔵No.045の後刷りに違いない!

D103国会図書館蔵


 比較して面白い事が判明した。045が先に刷られた版でD103は後刷りだと言う事である。根拠を後刷りのD103を基準に書く。その1、右図の桐野利秋の下半身でズボンの模様が黄色系に着色されていない事。その2、同じく桐野の刀のさやが朱色に着色されていない事。その3、中図の野津少将の着衣において徽章や肩飾りが着色されていない事。この3点は先に刷られた045の方が絵師の色指定を忠実に再現していると思われる事から、雑になっているD103は後刷りである。次に、その4、右図の桐野に肩書きがつき、一隊大将と情報がより詳しくなっている。その5、右図で村田三介と斬り結んでいる官軍兵の耳や指に血のりが増えている。その6、桐野の左腕に包帯らしきものが追加されている。4から6の三点は情報が精細になっている事と表現が凄惨さを増し、エスカレートしている事からD103が後刷りである事を補強していると思われる。その他にもタイトルの地の色が赤から白に変わったり、後者では背景にぼかしを多用してコントラストを強調していたり、と刷師の工夫の跡が垣間見える。

 果たしてどれくらいの期間で別の版を用意して後刷りを販売していたのかは、御届印も刷り込んであるので定かな事は言えないが、きっと、驚く程短い期間の間にこうしよう、ああしようというチームの模索が繰り返された事であろう。

 刺激的な一枚となった。

 

 

 

 


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