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B020流行星の珍説

りうこうほしのちんせつ


國利戯書                    大英博物館 蔵


明治十年八   御届

編輯兼 岡田富治郎 第六大区八小区本所外手町二十二番地


 天地開伯◯◯◯國に殺気の立時は 化(◯◯◯)有事(あること)古来より少なからず 承平二年相馬小治郎将門帝位に登らんとなす時天に二ツの日輪出ぬ 就中(なかんづく)徳川退轉の節毎夜箒木星(ほうきぼし)出しハ(いでしは)世人の知る處なり 蓋し今年西郷隆盛九州に蜂紀なすをや本月上旬より毎夜東方の方に當り夜八時頃より大様たる一星光々として顕わる 夜更るに随ひ明かなる事鏡々たり 識者是を見聞せんと千里鏡を以て寫せしかバ其形人々にして大禮服を着し右手にハ新政厚徳の籏を携へ儼然として馬乗に有り 集人拝して西郷星と稱し信心のもの少なからず

笑門舎 述

 

左図の星の中の馬上の人物に西郷星、幟をもった人物に桐野星、とある。


おかみさん、百性、権妻、士族、女郎、町人、げいしゃ、役者、職人、和尚、生娘 の11人がそれぞれ西郷星に向かって祈りの言葉を唱えている。

 

画像をクリックすれば拡大画像をご覧頂けます。

フラッシュギャラリーではフルスクリーンでご覧になれます。

 

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西郷星への祈りの言葉

「コレ 

坊ヤ

乃さまを

おがみよ

「ハイ かあ

ちゃん 馬鹿

もりさまを

おかむのかへ

ヲホホホ とん

でもないことを

そのようなことを

いふとどんといふ

ばちがあたるヨ

ヲホホホ

ホホホ

 

 

月給

とりの

ところに

ほうこう

するハよう   

ございますが

どうもぶた

だのうしだの

ぱんなぞの

たべものには

こまります

どふかこんどの

きりかへにヤア

うなぎやたいを

たべるよふな

でる人をとり

あくるよふ

おまもりなさ

れてくだ

されまし

 

 

前代

見聞(ぜんだいみもん)

きりほ

どきと

いふとハ

〇にあり

がたいこと

ながして

あとわる

いじやらげん

きのあるに

こまります

なむ西郷星

さまひとへに

御利益をもち

まして

気球にハ

おふうじなさ

れてくだされ

まし

 

 

金ゆへ

なれバ

ぜひも

なくいやな

旦那と

そのぶしハ

それか

しとて

あやの蚊や

わがみまで

き浮おもひ

をります

のべの方おそ

ろしきと思ひし

ものを思ひ

きや旦那か

せん地へゆか

れしとハ

わらハのさい

わひとてもの     

ことてつうつ

でに西郷さま

つどんとしと

うち下されバ

旦那ハうち死

そのあとハおもふ

おかたとそいとげ

まする ひとへに

届け おほしさま

本けみんながした

なさしめたまへ

 

 

 僕ハ

ほうくわん

いくさ

よりのこらず

金をなくして

しまい いま

でハくへなく

なりました

あなたが御

勝利ある

なれ元高

にでもなろ

うかとそれ

をたのみに

さつまがたを

あさゆうおがん

でおりまする

すこしも

はやく御勝

利なされ

元になをして

下されまし

南無蓋世

大仁義

西郷星

れんしょう

さいはひ

 

 

「イヤハヤ

わしらの

苦重ハ

おぞげへ

てんで

ぐちさア

いやア八百

ごくらう

はじにも

日本の

百姓ども

おめへらに

かたしたくッ

てむかしの

とふりにせへ  

すりやうでき

あきごとに

西郷さま

みななに

ごともたつ

ぷりと

お隆盛に

さし上升(さしあげます)

 

 

私しハ

なんにも

願ひハ

ござひま

せんがお金

のたくさん

ある旦那を

たんとお世話を

くださひまし

そうしてどうか

新聞やで私

のことをヤレ猫だ

のどらねこだのと

わるくちを申し〇〇

御鹿し仰にども

さわ〇〇  

いハ〇な○

御い〇〇なく

黙○かされ

〇〇コレサ

○へも見て

はかりいすと

おがみな

さいナ

子へ

 

 

南無

西郷

聖大仁

○一橋様

御利益を

持まして

千円のむしん

一日に五

とれ〇〇とへ

亦○でま

つり

ます

 

 

南無

西郷星

仁義大

徳人サツマ

の国の荒

振 魂少しく

欲強(よくばり)願ひに

似たれと芸

道捕立家内

整品則さい

円満次第は

見て入れね離

れる しまばら廣

き肘に爪もた

ざる大入の何れも

あるよふ西郷さま

おまもりを成て下

さりまし

 

 

「闇政(あんせい)

このかた

肉食

妻抱ハ

ありがたいが

とふも寺院

のまいそうの

多いので少し〇

さんも○がござりま

せん おまいりの

〇〇○かない

かかえの通り

におなをしなさ 

れてくだされまし

 

 

 私しハ

どうぞ

菊五郎や

左団次の

ような男で

おかねのたん

とある亭主

持たせて

くださいまし

南無西郷

隆盛御星

さま

 

 

 依頼に随って、祈りの言葉を読んでみましたが、なかなか難しい。現状ではこのくらいしか読めませんでした。画像の継ぎ目で文字が乱れていたりかすれていたりする部分を始めとして全体にどの程度正確なのかは非常に心もとないです。古文の解読に長けた方から、ご意見を頂戴できれば幸いです。

 解像度の高い画像を大英博物館から直接ダウンロードする事ができなかったので、キャプチャーした画像を貼り合わせて読みやすい角度に加工しました。この言葉の解読のために「見る」という使用に留めていただくことを堅くお願いいたします。

 また、このサイトのすべての画像の再利用に関しては原著作者である各所蔵施設の定めたルールに従っていただくことを重ねてお願いいたします。2020/10/11

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