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017熊本伝報図画                    

 

大蘇芳年                   国立国会図書館 蔵

 

板 大倉孫兵衛 日本橋通壱丁目十九番地

  月岡米次郎 南金六町十四番地

價六銭

 

明治九年十月廿四日夜十一時三十分過火の手六ヶ所同時に燃上り。煙の中より鉄炮の音天に響き。弾丸ハ何処とも嫌ひなく飛来る。人々是ハと驚くうち。賊軍俄に(にわかに)起り立官士の各邸へ乱入なし。縣令参事代始めとして。其外数人を伐伏せむ。鎮䑓兵営に乱れ入り。兵器を悉く奪ひ取る。即死の兵卒五十人士官の討死三十名程。其外手負数多なりと。東京よりハ御役数名出張し。廿六日賊兵戦ひ負て退きしが又秋月の市中を暴し(あらし)。勢ひ破竹のごとくなりしも。専ら召捕の手配り御行届きになりしより。僅に鎮る模様なりしが、又々山々へ屯集す。官兵ハ時(いちじ)逃たれども取て返して弾薬等を護る。小倉長崎大阪の鎮䑓等。追々操いだす。秋月の士族あまた賊軍に組し。甘木町へ屯(たむろ)するに依り。早くも兵をさし向。豊津の士族も召捕のお手當なり。秋月の賊ハ小倉へおし出し。鹿子島(かごしま)より小銃二千挺と大炮八門弾薬を添へて。賊へおくりしやうす。是がため暫く船路も止り。柳川の者も賊の方を持つやうすなれバ彼の地の巡査さへ兵器をあたへられ山口にも賊があつまり。萩にても賊徒の起る様子なりと。長崎にてハ兵隊夥しく討死し。久留米の戦ひにハ賊徒を八十余人生捕しと。十一月六日の新報にハ。賊の長前原奥平等ハいよいよ戦ひ負て出雲國宇龍港にて捕縛せられしとぞ

 

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